レパードステークス レース回顧
こんにちは、競馬リポート管理人の田中です。
8月9日に新潟ダート1800mで行われた3歳ダート重賞、レパードステークス。
今年は12頭立ての良馬場で行われ、6番人気チェリヴェントが好位から抜け出し、重賞初制覇を飾りました。
2着には4番人気パイロマンサー、3着には1番人気メルカントゥール。勝ち時計は1分51秒2で、チェリヴェントとパイロマンサーはアタマ差の接戦となりました。
3連単は4万3120円。1番人気が馬券圏内を確保しながらも、勝ったのが6番人気だったことで馬券的にはしっかりと妙味の残る決着です。
レース全体を振り返ると、前半から先行勢がある程度流れを作り、最後まで大きく緩まない持続力勝負。新潟ダート1800mで重要になる先行力と、勝負どころから長く脚を使えるかどうかが明暗を分けました。
■レース展開
スタート後、主導権を握ったのは6番ドンエレクトス。内からスムーズにハナへ立ち、11番パイロマンサー、12番メルカントゥール、3番ヒシアムルーズなどが続く形になりました。
勝ったチェリヴェントは4~5番手の好位。前を見る形で無理に競りかけず、流れに乗りながら脚を溜める理想的なポジションを確保しました。
前半1000mは1分01秒0。極端なハイペースではありませんが、その後も12秒台前半から半ばのラップが続き、後方で脚を溜めて直線だけで差し切るには簡単ではない流れでした。
3コーナーではドンエレクトス、パイロマンサー、メルカントゥールが前を形成。その直後にチェリヴェントが取り付き、勝負どころで先頭集団との差を詰めていきます。
直線に入ると逃げるドンエレクトスをパイロマンサーが捉え、外からメルカントゥールも食い下がる展開。そのさらに後ろからチェリヴェントが伸び、ゴール前でパイロマンサーをアタマ差だけ差し切りました。
上位4頭はいずれも4コーナーで前方にいた馬。後方勢には厳しい形となり、新潟ダート1800mらしく「位置を取りながら最後まで脚を残せる馬」が強さを見せた一戦でした。
■1着 チェリヴェント
勝ったチェリヴェントは6番人気。吉村誠之助騎手とのコンビで、待望の重賞初制覇となりました。
道中は4-5-4-4と終始好位をキープ。逃げ馬や人気馬を射程圏に入れながら、前半から無駄な脚を使わなかったことが最大の勝因です。
特に評価したいのは、直線で一度前との差がある中から最後まで脚色を落とさず伸び切った点。上がり3ハロン37秒6は最速ではありませんが、前めの位置で流れに乗りながら最後まで持続できた内容には価値があります。
勝ち時計1分51秒2は新潟ダート1800mの3歳重賞として十分に評価できる水準。展開だけに恵まれて拾った勝利というより、位置取り、操縦性、持続力をバランス良く発揮した結果と見るべきでしょう。
一方で、今回は前が残りやすい流れを好位で運べたことも事実です。次走以降で古馬相手やGⅠ級のメンバーに入った時には、さらに速い流れへの対応と決め手の上積みが求められます。
それでも今回のように自分から好位置を取り、勝負どころで動けるタイプはダート路線で安定しやすいもの。今後の3歳ダート路線でも引き続き注目したい1頭です。
■2着 パイロマンサー
2着は4番人気パイロマンサー。勝ち馬とはわずかアタマ差でした。
スタートから2番手を確保し、逃げるドンエレクトスを見る形。道中の通過順は2-2-2-2で、終始レースの流れを自分から作れる位置にいました。
直線では早めにドンエレクトスを捉え、そのまま押し切るかという内容。最後にチェリヴェントの強襲を受けましたが、上がり37秒9で最後まで大きく止まっていません。
前を追いかけながら最後まで踏ん張った点を考えれば、着順以上に評価しやすい内容です。新潟のような平坦コースだけでなく、先行力を活かせるダート1800m前後なら今後も安定して力を出せそうです。
今回は勝ち切れなかったものの、展開待ちの差し馬とは違って自分でポジションを取れるのは大きな強み。相手関係次第では次走も素直に高評価したい馬です。
■3着 メルカントゥール
1番人気メルカントゥールは3着。勝ち馬から0秒1差、2着馬からは4分の3馬身差でした。
外枠から前へ取り付き、道中は4-2-2-3。早い段階で先団に入り、人気馬らしく積極的な競馬を選択しました。
3コーナーからはドンエレクトス、パイロマンサーと並ぶ形で前を追走。直線でもしぶとく伸びましたが、最後は上位2頭の一段上の伸びに屈しました。
上がりは38秒0。今回は外から位置を取りに行った分の負荷もあり、決して楽な競馬ではありません。その中で馬券圏内を確保した点は、能力の高さを示しています。
一方、1番人気として勝ち切れなかったことを考えると、現時点では「抜けた存在」とまでは言えません。今後は相手強化時に自分から動いた時でも最後まで脚を残せるかがポイントになります。
今回の3着だけで評価を下げる必要はなく、むしろ次走で人気が少し落ちるなら狙いやすくなる可能性があります。
■4着以下の注目馬
ドンエレクトス
3番人気ドンエレクトスは4着。スタートからハナを奪い、1-1-1-1の逃げを打ちました。
直線でも簡単には止まらず、勝ち馬とは0秒3差。上位3頭には交わされたものの、最後まで粘って掲示板を確保しています。
自分でレースを作っての4着だけに内容は悪くありません。もう少し楽なペースで運べる組み合わせなら、そのまま押し切れる可能性も十分あります。
今回の敗戦だけで評価を落とす必要はなく、先行力を活かせる条件では引き続き注意したい存在です。
オオツカ
10番人気ながら5着に入ったオオツカは、次走へ向けて覚えておきたい1頭です。
道中は9番手付近で脚を溜め、上がり3ハロン37秒9。上位勢が前で運んだレースの中、後方寄りから着順を押し上げました。
勝ち馬とは0秒7差でしたが、展開を考えれば数字以上に内容があります。前崩れの流れや、もう少し差しが利く馬場になればさらに着順を上げる余地があります。
人気になりにくいタイプであれば、次走以降の穴候補として面白い存在です。
ショウナンバンライ
2番人気ショウナンバンライは6着。道中は9~10番手から進め、直線で差を詰めましたが上位には届きませんでした。
上がり37秒9と脚そのものは使っていますが、今回は4コーナー時点で9番手。前にいた上位勢が止まらない展開では、位置取りの差がそのまま着順へ影響しました。
能力を出し切れなかったというより、展開が噛み合わなかった印象が強い一戦です。前半がもっと流れる組み合わせや、差しが届きやすい条件なら見直せます。
人気馬の敗戦ではありますが、次走で評価を大きく落とす必要はありません。
マクリール
5番人気マクリールは9着。後方11番手からの競馬となり、直線でも上位との差を縮め切れませんでした。
今回は先行勢がそのまま上位を占める形で、後方から進めた時点で展開的にはかなり難しい立場でした。
上がりは38秒7で、最後に決定的な脚を使えなかった点は課題ですが、今回一戦だけで能力を見限る必要はありません。
もう少し前を取れる条件、あるいは前が苦しくなる展開に替わった時の変わり身には注意したいところです。
■レース総括
今年のレパードステークスは、6番人気チェリヴェントが4番人気パイロマンサーをアタマ差で差し切り、1番人気メルカントゥールが3着。3連単4万3120円の決着となりました。
最大のポイントは、上位勢がすべて勝負どころで前にいたことです。4コーナーの時点でパイロマンサーが先頭付近、メルカントゥールが3番手、チェリヴェントが4番手。後方一気では間に合わない流れでした。
ラップは前半1000m1分01秒0で、その後も大きく緩まず、最後の200mも12秒8。瞬発力だけではなく、ある程度前で運びながら一定のスピードを維持する能力が問われています。
チェリヴェントはその流れに最も上手く対応し、前を見ながら追走して最後の一伸びを残しました。パイロマンサーは先行して押し切る寸前、メルカントゥールも外から位置を取りに行きながら3着を確保。上位3頭はいずれも内容のある競馬です。
一方、ショウナンバンライやマクリールなど後ろから運んだ人気馬には厳しい展開でした。着順だけを見るのではなく、「どの位置でどれだけ脚を使ったか」を次走評価に繋げたいレースです。
■今後の展望
勝ったチェリヴェントは、3歳ダート路線で一気に存在感を高めました。今回の最大の強みは、展開に合わせて好位置を取れる操縦性と長く脚を使える持続力です。
今後さらに相手が強くなった時には決め手の絶対値が問われますが、ダート中距離では安定して能力を出せるタイプに映ります。
2着パイロマンサーも評価を下げる必要はありません。自分から前へ行き、最後まで止まらなかった内容は非常に優秀。展開ひとつで今回の着順は逆転していても不思議ではありませんでした。
3着メルカントゥールは1番人気を裏切った形ではあるものの、外から先団へ取り付いての0秒1差。負け方としては悲観するものではなく、次走も上位候補として扱えます。
穴で覚えておきたいのは5着オオツカ。前残りの流れで後方から差を詰めた内容には次走への余地があります。条件が変わって人気が低いままなら、馬券的にはこちらの方が面白くなる可能性があります。
■次週以降の注目
レパードステークスのような3歳限定ダート重賞では、完成度の差が大きく、1戦ごとの成長も無視できません。今回負けた馬でも、秋に向けて一段階パフォーマンスを上げてくる可能性があります。
特に見るべきなのは、単純な着順だけではなく、道中の位置取り、勝負どころでの反応、前走からの馬体変化、そして強い相手と戦った経験です。
次週はGⅡ札幌記念とGⅢ中京記念。レパードステークスとは条件が大きく変わりますが、夏競馬では引き続き馬場状態や展開、コース適性を細かく見極めることが重要になります。
競馬リポートでも最終追い切りや枠順、当日の馬場傾向まで確認しながら、人気だけでは見つけにくい狙い馬を掘り下げていきます。
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